今年(2008年)は世界的な指揮者、カラヤン(1908〜89年)の生誕100年を記念して世界各地で演奏会やカラヤン生誕100周年関連行事などが行われます。
カラヤンと言えばクラシック音楽ファンだけで無くその名を知らない人はいないというほど、世界中で最も良く知られた20世紀後半のクラシック音楽会の巨匠ですね。
カラヤン(Herbert von Karajan, 1908年4月5日 - 1989年7月16日)は、オーストリアの指揮者です。
1955年からはヴィルヘルム・フルトヴェングラーの後任としてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めました。
それと同時に一時期ウィーン国立歌劇場の芸術監督の地位にもあったことなどから、「楽壇の帝王」と呼ばれるようになりました。
そのような20世紀を代表する指揮者、カラヤンの生誕100年を記念して、国天然記念物の日本三大桜の苗木が、生地のオーストリア・ザルツブルクにある墓地などにそろって植えられることになったそうです。
三大桜は、22年に桜として初めて国の天然記念物にそろって指定されたものです。
山高神代(やま(たかじんだい)桜(山梨県)、根尾谷淡墨(ねおだにうすずみ)桜(岐阜県)、三春滝(みはるたき)桜(福島県)で、いずれも国内最大・最古級の桜として知られるものです。
生地への植樹は現地のカラヤン財団などが企画して、淡墨桜と三春滝桜の苗木は3月、神代桜は誕生日の4月5日に植樹され、桜を前にコンサートの計画もあるということが様々なメディアでニュースとして報道されました。[記事タイトルB]
カラヤンの演奏とLPレコードそしてCD
カラヤンはオーケストラに合奏の完璧な正確さを要求し、音を徹底的に磨き上げることによって聴衆に陶酔感をもたらすというのが彼の若いときからの一貫したスタンスだった。
そのお陰で、30代の時に務めた市民オーケストラでは、あまりの完璧主義に楽団員が辟易して、コンサートマスターから暗殺計画を持ち出されたという話もあるほどです。
しかし彼の正確さと完璧さの追求は、LP時代のオーディオマニアの間では「カラヤンのLPは買っても裏切られることは少ない」という信頼感につながりました。
そして、そのレコード録音の多さやコマーシャリズムと相まって世界的に熱狂的なカラヤン・ファンを擁するに至りました。
またオーディオマニアたちにとっては、オーディオ装置の音の良し悪しを判断するための基準として、音質に信頼のできるカラヤンのLPレコードが良く使われたようです。
そして、今日では音楽その他の記録媒体としてすっかり定着したCDですが、カセットなどと違って当初の中途半端な記録時間の「74分」はカラヤンが決めた、という伝説があります。
CDの開発元であるオランダのフィリップス社から記録時間はどれくらいがよいかと問われたとき、彼は「ベートーヴェンの第九が入るようにしてほしい」と要望したのがその理由だといわれています。
その話の続きで面白いのは、CD発売間もないころ、「カラヤンが自分の第九だけがぎりぎり収録出来るサイズに決めた」という噂がまことしやかに囁かれたということです。
その原因の一つは、晩年は演奏のテンポが遅くなっていた彼のライバルのカール・ベームの演奏する第九(78分40秒)が、一枚のCDに収めることが出来ず仕方なく、CD2枚組で発売されたからだそうです。
カラヤンの音楽的な解釈やオーケストラの編成や指揮法など多くの点でそれまでの伝統を打ち破るような発想が多く、それらの一つひとつがカラヤンの指揮するオーケストラの演奏を聞く人に現代的で斬新なイメージを与える要因となっている。
カラヤンの演奏はそれまでの指揮者と比べて、大抵の曲は相当速いスピードで演奏されています。レガート(スラー)の徹底した使用により流麗さを醸し出し、高弦を鋭くさせることによって輝かしさを実現しています。
オーケストラの編成の特徴としてはコンサート・マスターを2人おいて、コントラバスを10人ないし12人と大型演奏にすることによって、オーケストラの音響的ダイナミズムと、室内楽的精緻さという相反する要素の両立を実現しています。
そして低音パートがいくらか先に音を出すことによって普通は高音楽器より一瞬遅れて聞こえるようなあいまいな感じが無くなり引き締まった重低音になっています。これによって重量感のある演奏が実現され、ピラミッド型のどっしりとしたオーケストラの音作りに成功しています。
カラヤンと日本の関係はとても深く、1954年に初来日以降、11回も日本を訪問しています。
カラヤンは、東京・赤坂にある日本有数の音楽ホールであるサントリーホールの建設にも設計の段階から携わっていることでも有名です。
その業績を称えて、サントリーホールの前の広場が「カラヤン広場」と命名されています。サントリーホールのオープニングを祝う来日公演は、残念ながら病気で指揮棒を振ることが出来ませんでしたが、弟子である日本人指揮者小澤征爾氏が代役を勤めることになりました。
NHK交響楽団とは15回の演奏会と2回の放送番組で指揮し、1回の対談番組に出演しています。
カラヤンはオーケストラには最高の音作りの為の最高の技術を要求しました。そしてその演奏を最高の音質で録音することにも大変な情熱を注ぎました。
そのお陰で、膨大な数の録音が残されています。そして更に嬉しいことに今回カラヤン生誕100年記念リリースの最終章として、CDをなんと240枚、総時間約252時間収録されたもの、ドイツ・グラモフォン・コンプリート・レコーディング [完全限定生産]が発売されることになりました。
カラヤンファンにとっては是非とも手に入れたいコレクションですね。詳しくはこちらのサイトをご覧下さい。